次は自分


今回彼岸の期間の平日に墓参りにいった。敷地も狭く、わずかながら管理費も払っているので草むしりとか周囲の掃除の必要はない。墓石と花筒と湯呑を洗って、線香立てて拝んで延べ15分の墓参り。

お寺の墓には祖父母2人と両親2人と死産だった兄の計5人分の骨壺が墓下に埋められている。
ネットで調べたらその箇所を「カロート」と言うらしい。
『お墓の最も中心的な部分で、墓石の下にある空洞のスペースです。拝石(重たい石のふた)を動かして骨壺を出し入れします。』



ここの住職はお婿さんで2年前に若くして60歳くらいで病死してしまったが、寺の娘さんである奥さんも修行を経て他の寺の僧侶として勤めていたらしく、今回、実家の住職に就いたのだと言う。

当家の墓は中野在住の祖父が70年ほど前、安いときに購入したもので最小のものであるが、今では東京の一等地と言っても大げさでない場所に墓を買えたのだから東京はド田舎だったのだろう。

その祖父は運送会社を経て独立し、自転車兼オートバイとリアカーで一人配送業を営んでいたそうだ。小生が7歳の時に亡くなったと記憶しているが会話した記憶が全くないほど寡黙な爺さんだった。それでも墓があるのは爺さんのおかげと生涯初の感謝をした。

帰りしなに新住職にばったりあったので「次は自分の納骨なのでよろしく」とだけ挨拶した。
葬儀は地元で市民葬の可能性もあるので現地での読経はお願いしないかもしれないからである。

追記
墓の引っ越しも考えていた。
理由は義兄(姉の夫)や義父母(妻実家)の墓が自宅から車で30分ほどの大きな霊園にあるので、そこに移せば墓参りも効率的だと思っていたが数百万かかるということと、理由が短絡的すぎると誰も賛成してくれないので断念する。

『お墓を移すこと「改葬(かいそう)」と呼ばれ、現在埋葬されている遺骨を別の墓地や納骨堂に移す行為』